ツアーステージMF452ミラクルフォーピース

ツアーステージMF452ミラクルフォーピース
ツアーステージMF452ミラクルフォーピース
ツアーステージMF452ミラクルフォーピース

概要

構造

グラデーショナル4ピース

発売

1999年

メーカー希望小売価格

800円

※発売当時の価格です

商品特徴

アマチュアゴルファーが、プロのような飛んで止まるを実現するために4つのミラクルを搭載。BS初のシームレスカバーボール。

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BRIDGESTONE
GOLF BALL LIBRARY
- COLUMN -

ツアーステージMF452ミラクルフォーピース

1998年に誕生したトーナメントモデルブランド「ツアーステージ」はその後、クラブ、ボールともに信頼性を高めていった。それとともにアマチュアゴルファー向けにもターゲットを広げ、性能、人気ともに確固とした地位を築いている。

ボールでいえば、ツアーステージブランドから誕生した最初のモデルが1999年に発売された『TOURSTAGE  Miracle Four Piece』である。『Newing』によってアマチュアゴルファーの飛距離願望は十分に満たしていたとはいえ、加えてフィーリングがもっとソフトだったら、ドライバーだけでなくアイアンも飛ばしたい、とアマチュアゴルファーの願望には終着点がない。

こんな要求に応えるために採用したのが、3重カバー4ピース構造である。単純に構造からいえば『BEAM』と同じだ。だが、コアは従来に比べると格段にソフトでしかも反発が低下しないソフトゴム組成のコア。カバーは外側から内側に向かって段階的に柔らかくした「グラデーショナルカバー」を採用。これによって、ドライバーはもちろんパッティングまでソフトフィーリングになった。

従来、ドライバーなどではソフト化が進んでいたのは事実だ。しかし、アマチュア向けのボールに関しては反発を優先するために、衝撃の弱いパターではどうしても硬さが感じられた。『Newing』にしても、大幅なソフト化を成したのは、ウレタンブレンドカバーを採用した『super NEWING』が開発されてからである。
しかし『Miracle Four Piece』はこの難問を解決し、しかも飛びという点でも十分な性能を備え、とりわけアイアンでも飛ぶのがそれまでのソリッドボールとの大きな違いだった。もちろんそれは、ネーミングにもなっているミラクル4ピース構造に負うところが大きかった。『Miracle Four Piece』はまた、「Dimple+」(ディンプルプラス)という画期的な技術が搭載されていた初のボールとしても注目された。それまでのボールにはすべて、シームラインがついていた。ボールを成型するときにできる上型と下型のつなぎ目である。これは従来の製法ではどうしても避けられなかった。

ところが『Miracle Four Piece』の表面にはシームラインがなかった。新技術「Dimple+」による成果で、この結果、ボールの球面全体に均一にディンプルを配置できるようになった。これによって、弾道やスピンが安定。直進力があって、より精度の高い飛びが可能になった。
余談だが、それまでボールのディンプル数はすべて偶数だった。318個、392個、432個、500個……。ブリヂストンに限らず、すべて偶数だ。上型と下型を使って成型する限り、それを合わせれば必ず偶数になるのである。だが「Dimple+」以後、奇数個のディンプルも可能になった。

ボールは多層構造にすればするほど性能的に優れたボールができるわけではない。多層にすれば設計の自由度が上がるのは事実だが、反面各層の特性が薄れやすい。たとえばカバーを何層にもすれば、その分コアがどんどん小さくなり、反発が落ちてしまう。要は目指す特徴との兼ね合いということになるが、4ピースあるいはそれ以上の多層構造の可能性を示したという点では『Miracle Four Piece』が果たした役割は大きい。